設計とは諸刃の剣、なのだ
2009.10.29
設計事務所なぞを営んでいると、どの現場でも多分に漏れず、
「めんどくせーな」、「大変だよ~」といった職方の悲鳴にも似た声が聞こえてくる。
最近はそういった言葉に、自然と耳が閉じる特技を身につけた。
この現場でも聞こえ始める。
一般的な住宅ではフローリングの厚みが薄過ぎるため、ベニヤを下地貼りする。
そのため、下地が足場代わりになって作業がしやすい。
この物件は30mm厚フローリングを使用しその裏側を一階の天井とするため下地が無い。
床を貼るまでは梁を伝って作業する事になる。
遠くから「大変だよ~」と聞こえてる。
だが今日は耳を閉じる前に同じ立場に立ってみた。
「こわい」。自慢じゃないがこんな仕事をしていながら高所恐怖症である。
毎日この場で仕事をする大工さんには頭が下がる。
自分が大工だったら間違いなく「大変だよ~」と言っている。
だからといって誰でも建てられちゃう設計に変更する気は更々無いわけで・・・
ま~そんな事も含めて職方の皆さんの力を借りているわけで・・・
最後には”面倒だったけど楽しい仕事だった”と言ってくれる事を信じて
日々新たな設計に挑んでいるのですよ。
いやほんとに。