技を垣間見る
2011.07.27
昨日は”なかいのいえ”の大工検査。
いよいよ大工工事が完了するのでその検査。
今回初めてご一緒した大工のYさん。
こちらの意図するところを理解して頂きながら、または気を遣いながら、
作業も丁寧で、こちらとしても見ていて安心できる現場だった。
検査自体も問題点は全くなく、部分的な確認を行っただけで終了。
話は変わって、
構造体と同じく階段材も今やプレカットの時代だが、
“なかいのいえ”の階段はプレカットが不可能なため大工さんの手造り。
蹴込板の無い階段をストリップと言うのだが、見ての通り表も裏側も丸見えになるので
この名前になった。のだと思う。
このような納まりは”逃げ”が利かないので大工さんの腕に大きく影響される。
釘を使えば見えてしまうのだが、設計しているときは裏側の見えにくい箇所なら
致し方無しと考えていた。
そしたら・・・
表も・・・
裏も・・・
釘が無い・・・
何処に打ったの?と聞くとこの階段一切釘は使っていないとのこと。
隙間なく刻む(カットする)ことでお互いが咬み合って留っているのである。
ほんのちょっとでも隙間があればガタついてしまうから、どれだけ繊細な作業かが分かる。
オミゴト。